EcoJob編集部が、国内外の情報ソースからピックアップした、
最新で重要な環境関連ニュースをご紹介!【】はニュースソース(源)です。
【おしらせ】 2009年10月2日より再スタート予定!(下記古い情報です)

2006年12月号
新技術

大成建設 バイオ技術でダイオキシン汚染土壌を浄化
 大成建設はダイオキシンで汚染された土壌をバイオ技術で浄化する新技術を開発した。工場跡地などを再開発する際、従来は土そのものを焼却して産業廃棄物として処理しているが、その手間が無くなる。今年中を目標に実用化し、土壌浄化事業を展開していくという。

 今技術は自然界で木を腐らせる菌として知られている「白色腐朽菌」が作り出す酵素を利用しているという。ダイオキシンのように微量にしか含まれない難分解性物質でも効率よく分解できという。

 自然界で木を腐らせる菌として知られる白色腐朽菌が生成するリグニン分解酵素は非常に酸化力が強く、さまざまな有機化合物を分解することができる。そのため白色腐朽菌を使って、DDTのような農薬、PCB、ダイオキシンなど幅広い有機系の環境汚染を浄化する研究が多方面で進められている。【日経新聞他】



自然現象

四年ぶりのエルニーニョ兆候 来春まで続く見込み
 気象庁は、太平洋東部赤道域の海面水温が上昇し、世界的な異常気象をもたらすエルニーニョ現象の兆候が現れたと発表した。このまま推移すれば約4年ぶりの発生となり、来春まで続く見込み。エルニーニョが起きると日本は冬型の気圧配置が弱まり、暖冬の傾向があるという。

 気象庁によると、南米ペルー沖の水温が9月以降、基準値(前年までの30年平均)より0・8~0・9度高くなり、エルニーニョに近い状態が始まった。今秋から冬の間はエルニーニョとなる可能性が高く、約半年で終息すると予測。水温の上昇は小幅で、規模は小さいとみている。

 エルニーニョが起きると、日本列島では大陸からの寒気が弱まり、北日本や日本海側で雪が少ない傾向がある。太平洋側では低気圧が通過しやすい。

 過去最大規模のエルニーニョは1997年春から98年春にかけて発生し、日本は暖冬だった。やや小規模だった前回の2002年夏から2003年冬にかけては、本州はほぼ平年並みで、北日本では「北極振動」という別の現象により寒波が押し寄せている。

エルニーニョ現象とは、太平洋東部赤道域の南米ペルー沖から日付変更線付近までの海面水温が、平年より1度以上高くなる現象。数年おきに発生して1年前後続き、世界各地に大雨や干ばつなどの異常気象をもたらす。東風の貿易風が弱まり、太平洋西部の暖かい海水が東へ広がることが主因。ペルー沖の水温が逆に低下する「ラニーニャ現象」とほぼ交互に起きる。エルニーニョはスペイン語で「男の子」を意味する言葉。【産経新聞他】



地球温暖化

06年平均気温速報値 世界は観測史上5位、国内は11位の高温
 気象庁は2006年12月14日、06年の世界と日本の年平均気温速報値を発表した。
 この世界の平均気温発表データは、陸上で観測された気温データと海面水温データを使って算出する統計手法によるもので、06年は平年(1971年から2000年の平均値)より0.30度高く、統計が始まった1891年以降のデータ中では、1998年、05年、03年、02年に次ぐ5番目の高温だとしている。
 一方日本の平均気温と平年との差はプラス0.41度で、統計を開始した1898年以降では11番目に高い値(11位タイ記録)であった。
 なお、この100年で世界の平均気温は0.67℃、日本の平均気温は1.07度上昇しており、気象庁ではその要因を「二酸化炭素の増加による地球温暖化の影響に、数十年~百年規模で繰り返される自然変動が重なったため」としている。【気象庁】



バイオマス

18年度バイオマス利活用優良表彰事業受賞団体決定 
 岩手県葛巻町と松下電器産業に農水大臣賞

 農林水産省は平成18年12月22日、18年度の「バイオマス利活用優良表彰事業」で、42事例の応募の中から、農林水産大臣賞2点、農村振興局長賞9点、(社)日本有機資源協会会長賞2点、(社)地域資源循環技術センター理事長賞2点、バイオマス活用協議会会長賞7点を決定したと発表した。
 この表彰事業は家畜排せつ物、食品廃棄物、間伐材など、これまで十分利用されてこなかったバイオマス資源を農林水産業に有効に利活用している自治体、関係機関・団体を顕彰するためのもの。
 今回、農林水産大臣賞に決定したのは、岩手県葛巻町と松下電器産業(株)。
このうち葛巻町は家畜排せつ物と生ゴミのメタン発酵によるバイオガス発電と液肥の製造、公共施設や個人住宅へのペレットボイラー、ペレットストーブの導入に取り組んでいる。また松下電器産業は、製品パッケージのバイオマスプラスチック化、工場食堂廃食用油・生ゴミのBDF燃料化・堆肥化、自治体と連携した家庭生ごみ堆肥化などを推進している。
 この2つの受賞団体に対する表彰は19年1月5日に農林水産省大臣室で実施予定、これ以外の20事例については、地方農政局ブロックごとに開催されるバイオマスシンポジウムの場などを活用し表彰式を開催する予定だ。【農林水産省】



新エネルギー

阿部首相「ガソリン1割をバイオ燃料」指示、米大統領も石油からエタノール普及へ熱意
 安倍晋三首相は、植物由来のバイオ燃料「バイオエタノール」の利用を加速するため、松岡利勝農林水産相に対し、生産拡大に必要な態勢整備を指示した。国内の年間のガソリン消費量の1割に相当する600万キロリットルの生産を目標に、北海道と沖縄県を中心拠点として増産に取り組ませる。バイオ燃料の普及で地球温暖化対策とエネルギー増産の課題に対応するとともに、新しい産業を育成し雇用創出を図る考えだ。

 農水省など関係省庁は今後、バイオ燃料の生産や普及に取り組む企業などへの税制面での優遇など、普及拡大に向けた条件整備を急ぐ。
 
 日本の生産量は30キロリットルと「実験室段階」(松岡農水相)だが、農水省の資料によれば、ブラジルは1670万キロリットル(2005年)、米国はそれに次ぐ1500万キロリットルのバイオ燃料を生産し、自動車などへの利用が進んでいる。

 加えてブッシュ米大統領が、トウモロコシなどを原料にした代替燃料のバイオエタノール普及に熱を入れはじめた。輸入石油依存からの脱却の切り札として中間選挙も意識して自らピーアル役を買っている。生産業者の支持獲得やガソリン高で販売難が続く国内自動車メーカーの救済という思惑も見え隠れする。
 
 ブッシュ大統領はこのほど、ミズーリー州のセントルイスで政府が主催した「再生可能エネルギー会議」で演説し、「米国は輸入石油に頼りすぎている…我が国の農業に依存した燃料が普及するのはいい考えではないか」などと強調した。
 
 政府はエタノールを中心に再生可能燃料の生産目標を今年の40億ガロンから2012年までに75億ガロンに増やす計画だ。25年にはガソリン需要の3分の1をエタノールでまかなう目標を掲げる。
 
 普及の鍵を握るとされるのが、エタノール85%、ガソリン15%混合の燃料「E85」対応型の乗用車の販売促進だ。
 
 ハイブリッド技術で日本メーカーに先を越されたゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターはエタノール対応車で環境に敏感なドライバー獲得を狙っている。
 
 元GM技術幹部でミシガン大教授のウォルター・マックマン氏は「エタノール普及はデトロイトの自動車産業に雇用と利益とシェア奪回をもたらす」と期待を寄せている。【産経新聞】



有害化学物質

大気、水質、土壌中のダイオキシン類、17年度常時監視結果を公表
 環境省は都道府県知事・政令市長から環境大臣に報告された、平成17年度の大気、水質・土壌のダイオキシン類による汚染状況常時監視結果をまとめ、18年12月8日付けで公表した。
 公表内容によると、17年度は大気で825地点、公共用水域水質で1,912地点(河川1,464地点、湖沼89地点、海域359地点)、公共用水域底質で1,623地点(河川1,241地点、湖沼79地点、海域303地点)、地下水質で922地点、土壌で1,782地点(一般環境把握1,314地点、発生源周辺状況把握468地点)について調査が実施されていた。
 ダイオキシン類濃度平均値は、大気で1立方メートルあたり0.052pg-TEQ、公共用水域水質で1リットルあたり0.21pg-TEQ、公共用水域底質で1グラムあたり6.4pg-TEQ、地下水質の濃度平均値は1リットルあたり0.047pg-TEQで、それぞれ16年度の値0.059pg-TEQ、0.22pg-TEQ、7.5pg-TEQ、0.063pg-TEQより低下。ただし土壌の濃度平均値は1グラムあたり5.9pg-TEQで、16年度の値3.1pg-TEQより上昇した。
 なお地下水質では、すべての地点で環境基準を達成していたが、大気、公共用水域水質、底質ではそれぞれの環境基準を超過した地点がみられた。【環境省】


アサヒペン兵庫工場を行政処分 ホルムアルデヒド放散量に関するJIS基準違反で
 家庭用塗料の日本工業規格(JIS)表示認定工場である(株)アサヒペン兵庫工場で、シックハウスの原因物質とされるホルムアルデヒド放散値のJIS基準不適合製品がみつかった件で、経済産業省は18年11月1日付けで、この製品からのJISマーク表示除去・抹消を命じる行政処分を同工場に対し行った。
 15年7月1日から施行された改正建築基準法では、ホルムアルデヒドを発散するおそれのある建材の使用制限などのシックハウス対策が盛り込まれており、家庭用塗料のJIS規格もこの規制に対応し、ホルムアルデヒド放散量によるランク表示が規定されている。
 しかし、アサヒペンの製品の一部で、放散値のJIS基準の表示ランク「F☆☆☆」(JIS基準値:0.35mg/L以下)に適合していないものが、「F☆☆☆」と表示されるなどの違反が18年4月にみつかっていた。
 なお、アサヒペンは18年4月の違反判明時に、その事実を同法ホームページから消費者に広報するとともに、該当製品の自主回収を実施。現時点ではほぼ回収が終了しているという。【経済産業省】



中国産そばから残留基準値を超える殺虫剤メタミドホス検出
 検疫所での検査の結果、中国産そばから殺中剤メタミドホスが2回にわたって残留基準値を超えて検出されたため、厚生労働省は平成18年12月27日付けで、粉を含む中国産そばについて、食品衛生法第26条第3項に基づく検査命令の実施を決定した。
 そばに対するメタミドホスの残留基準値は0.01ppmだが、今回みつかった違反事例ではともに0.02ppmのメタミドホスが検出されていた。
 18年1月1日から12月25日までに、中国産そばの輸入届出件数は881件、輸入届出重量は約8万3,556トン、中国産そば粉の輸入届出件数は39件、輸入届出重量は約624トンに及んでいる。
 検査命令の対象になった場合、輸入者は費用を負担して、厚生労働省指定機関で検査を実施しなければならず、検査結果が判明し問題がないことが確認されるまで輸入手続きを進めることができない。【厚生労働省】


パラグアイ産小粒落花生から残留基準値を超える殺虫剤シペルメトリン検出
検疫所での検査の結果、パラグアイ産小粒落花生からピレスロイド系殺虫剤シペルメトリンが5回にわたって残留基準値を超えて検出されたため、厚生労働省は平成18年11月24日付けで、パラグアイ産小粒落花生及びその加工品について、食品衛生法第26条第3項に基づく検査命令の実施を決定した。
 落花生に対するシペルメトリンの残留基準値は0.05ppmだが、今回みつかった違反事例ではそれぞれ、0.06ppm、0.09ppm、0.06ppm、0.06ppm、0.08ppmのシペルメトリンが検出されていた。
 パラグアイ産小粒落花生は、18年1月1日から11月24日までに、輸入届出件数が34件、輸入届出重量が約574トンに及んでいる。
 検査命令の対象になった場合、輸入者は費用を負担して、厚生労働省指定機関で検査を実施しなければならず、検査結果が判明し問題がないことが確認されるまで輸入手続きを進めることができない。【厚生労働省】


化学物質に関するEU新規制(REACH)の欧州議会票決
欧州議会の合意をもってREACH(Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals)規制の最終採択にまた一歩近づくことができた。このたびの採決は3年にも及んだ化学物質の製造・販売・輸入および使用に関する包括的な改革に向けての交渉に終止符を打つものである。欧州連合(EU)理事会と欧州議会の間の妥協案は技術革新と競争力を犠牲にすることなく人々の健康と環境の向上に寄与するものと考える。EU理事会はREACHの2007年6月1日施行に向け、18日の環境相理事会でその導入を最終的に決める予定である。

グンター・フェアホイゲン欧州委員会副委員長(企業・産業担当)は、「この規制をめぐる交渉の上に長く立ち込めていた不確かさに終止符を打てたことを歓迎する。この妥協案は健康と環境に役立つ一方で、欧州企業の競争力を削ぐことなく、技術革新を促すことにもなる。REACHに関する最終合意が中小企業の置かれている特殊な状況にも配慮していることは大変重要である。40以上ある法的手段を1つの規制に置き換えることはまた、「より良い規制」と欧州における役所的手続きを減らす動きの実用的な一例である。動物実験を最低限に抑えるべくあらゆる努力がなされたこともREACHの良い点である」と述べた。

スタブロス・ディマス環境担当委員は、「REACHは人の健康と環境の保護を飛躍的に向上させる非常に重要な法制である。それは我々の化学物質に関する知識を増やし、その安全性を高め、技術革新を促す一方で、非常に危険な物質からより安全な代替物への切り替えを奨励すると考える」と述べた。

REACH施行後は11年間で、現在使われている約3万もの化学物質の登録が義務付けられる。これによって危険物質に関する情報の不備を発見し、それらを安全に使用するためにどのような管理方法が適当か明確にすることができる。必要なデータを集め、リスク管理に必要な手法を明確にする責務は企業側にある。また、REACHはリスクがあると疑われる根拠のある物質についてはさらなる評価を認め、深刻な懸念がある物質についてはその使用に関して認可制度の導入を考えている。この適用対象は不妊・遺伝的変異・先天的欠損症を引き起こす疑いのある物質、および消滅せず体内や自然界に留まり蓄積する物質である。認可制度によって安全な代替物への切り替えを企業に強く促すことになろう。実際、すべての認可申請には代替物の分析や、適当な代替物が存在する場合はそちらへの切り替え計画を含めることが義務付けられる。

容認できないリスクが確認できた場合、REACHによってより迅速に完全な、もしくは部分的な禁止措置を講じることが可能になる。その上、動物実験を最小限にとどめるための手法や、代替的な実験手段の使用を促す方策も予定されている。最後に、REACHによって化学物質のリスクについての情報が企業および消費者に包括的に流れる仕組みが確立される。

REACHはより良い規制の好例である。なぜならば、現在40あるEUの化学物質に関する法律に取って代わり、すべての化学物質を網羅する1つの仕組みを作り上げるからである。

新たな規制の管理はヘルシンキに新たに設立される欧州化学機関(European Chemicals Agency=ECHA)に委ねられる。

健康と環境へのメリットのほかに、企業側にとっても、例えば使用されている化学物質について消費者がより安心感を抱くことによって得られるメリットは、初期導入コストの増加をはるかに上回ることであろう。その上、欧州議会とEU理事会の間の合意は企業側に生じる業務上および金銭的な負担を、結局は減らすことになった。これは特に供給量が少ない物質について顕著であり、中小企業にとって有益であろう。提案に含まれる技術革新を促す施策は、非常に危険な化学物質の代替を促すREACHの姿勢によってさらに強化されよう。

REACHに基づく最初の義務は事前登録であり、これは2008年6月1日から11月30日の間に行われる。その後それぞれの化学物質の供給量や危険度に応じて3年半、6年、11年をかけて登録が行われる。この情報と物質の安全使用を示す証拠は欧州化学機関に提出する登録申請書の中に含まれなければならない。

企業や担当当局はこの工程表に沿って、自らが担うべき責務に対応できるようにしておくための準備にさらなる気を配るべきである。新しい制度への移行をできる限り円滑に進めるための詳しいガイドラインや具体的なITツールは現在開発中である(Memo/06/488参照)。化学物質を使用する者は提供者と積極的に情報を交換し、その使用法が製造者・輸入者の登録申請書に準じていることを確認するべきである。【駐日欧州委員会代表部】



2006年11月号
生物多様性
2048年、乱獲と汚染で水産物が消滅の可能性
カナダ・ダルハウジー大などの国際研究チームは、「約40年後にはすしや刺し身が食べられなくなるかもしれない」という驚愕の研究結果を明らかにした。これは、魚の乱獲と環境汚染が現在の規模で続いた場合、2048年までに食用可能な魚介類のほとんどは消滅してしまうというもの。研究チームは、1950年以降の全種の魚類データ、過去1000年の歴史的記録をもとに海洋生物の多様性の衰えが人の食生活・経済に与える影響を4年間に渡り調査・分析した。

その結果、2003年時点で全体の29%の海洋生物で捕獲量の90%が減少したことが判明。乱獲と生態系の破壊が主な原因で、現在のペースが続けば2048年までにマグロ、カジキなどの海産物からイルカなどの哺乳類まで、あらゆる種が衰退すると予測した。また、湖や川でも同様の傾向がみられるという。すでに危険な状態にある大西洋マダラのほか、将来的には、アサリなどの二枚貝からカジキ、キハダマグロなどのマグロ類、さらには魚をえさにする鯨類までが、ピーク時の1割以下という漁獲困難な水準に衰退する恐れがあるという。 【読売新聞】



地球温暖化・省エネルギー
屋上緑化研究で、最大マイナス15度の効果 屋上緑化はクーラー不要!? 
 品川区が今年の夏期に工学院大学と共同でヒートアイランド対策の調査研究を行った結果、屋上緑化で最大15度、保水性舗装で最大12度の温度低下効果のあることがわかったという。

 品川区では「当初予想を大幅に上回る効果。今後は区民に対し、自宅の緑化など身近なヒートアイランド対策を呼びかけたい」としている。

 今回の調査は、品川区が今年度から実施している「涼しさ回復プロジェクト」の一環で、7月24日以降、区内18カ所に温度計を設置し、異なる地表の温度差を調べた。

 それによると、西五反田の小学校屋上で8月31日正午ごろ、コンクリートの地表温度が47度に達したが、芝生の部分は32度。荏原の平塚公園では8月18日午後1時ごろ、コンクリート部分が50度近くに上昇したが、雨水などをため込める保水性舗装が施された場所は38度だった。

 太陽光の反射率の高い遮熱塗装についても、最大でマイナス5度の効果があった。区は調査結果を工学院大に提供し、さらに分析を進める。将来的には、JR大崎駅周辺再開発のヒートアイランド対策にも活用する。

 屋上緑化などの調査は国や都でも実施しているが、品川区では広く区民に知ってもらおうと、調査の様子をリアルタイムで伝えるサイト「シナモニ」を運用。「公共施設だけの取り組みには限界がある。区民を巻き込んだ対策を進めたい」としている。【産経新聞】



新エネルギー
環境省、4万台の車にバイオ燃料を供給する実証事業を推進、2030年までにバイオエタノールとバイオディーゼル燃料を10%に
環境省は2006年8月29日にまとめた2007年度予算概算要求で、バイオマスエネルギー導入加速化戦略として115億円を計上した。その中に、廃木材などから製造するバイオエタノールを3%混合したガソリン(E3)を関東圏と近畿圏で大規模に供給する実証事業が含まれている。

この事業は、2006年度中に稼動する年間1,400キロリットルのエタノールを生産できる大阪のエタノール生産プラントを活用し、最大で4万台の車が使う年間4.7万キロリットルのE3を製造し、E3に対応したサービスステーション100箇所で供給するというもの。

このほか、沖縄県宮古島のサトウキビからバイエタノールを製造し、島内で消費されるガソリン全て(年間約2.4万キロリットル)をE3とする実証事業も行われる。

国内で消費されるガソリンの全てをE3に代替することができれば、2005年4月に設定された京都議定書目標達成計画での運輸部門の2010年までの排出削減量1,100万トンCO2の約23%に相当する約250万トンのCO2の削減が見込まれる。

また、環境省のエコ燃料利用推進会議は2006年5月、バイオエタノールとバイオディーゼル燃料(BDF)を2010年までに合わせて50万キロリットル(以下すべて原油換算)、2030年までには400万キロリットル導入し、輸送用燃料に占めるエコ燃料の割合を10%に引き上げることを掲げた報告書をまとめた。

バイオエタノールはサトウキビなどから、BDFはなたねなどから作られ、それぞれガソリン、軽油の代替燃料となる。報告書では、2030年までにすべてのガソリン車にエタノールを10%混合すること、またBDFについても対応可能な車に切り替えることを提案している。【環境省】


環境意識
環境問題に「関心ある」が9割超、地球温暖化は96%関心あり
生活者の9割以上が環境に関心を持っていることが、博報堂が実施した「環境に関する生活者の意識調査」で分かった。この1年間で環境問題を気にかけることが多くなったという回答も半数近くにのぼっており、環境問題に対する意識が高まってきているといえそうだ。

調査は、ウェブサイトを通じて520人から有効回答を得た。
環境問題に
「非常に関心がある」と答えたのは21.5%、
「まあ関心がある」が68.7%で、合わせて9割を超えた。

「非常に関心がある」は、首都圏では24.2%だったのに対し、阪神圏では13.0%と東西で格差がみられた。
また、男女別では男性が26.9%、女性16.2%と男性が多く、年代別では50代以上が27.7%だった。

 関心の高い環境問題は、
「地球温暖化」が81.3%と最も高く、
「ごみの増大」(63.7%)
「リサイクルの推進」(56.2%)
「大気汚染」(55.8%)と続いた。
 実践している環境問題は、
「ビンや缶のごみ分別」が90・6%
「シャンプーなどの詰め替え」が88.8%
「部屋の電気などをこまめに消す」が82.7%。

2年前の調査に比べ、地球温暖化防止につながる行動の実践度は軒並みアップしていた。

また(財)経済広報センターは、「地球温暖化」に絞ってアンケートを実施した結果、地球温暖化への関心度について「関心がある(非常に/ある程度)」の回答率は全体で96%で、国民のほとんどが何らかの関心を持っていることがわかった。

「非常に関心がある」は、男性で53%、女性では37%。年代別に見ると、40歳代以下では約3割、50歳代は5割弱、60歳代は6割強と、年代が上がるにしたがって関心が高くなる傾向が見られた。「京都議定書」については「知っている(よく/ある程度)」が85%と、認知度は高い。

「温暖化防止のために行っていること」では、
「冷暖房の設定温度に気を付ける」(81%)
「こまめに消灯、家電の待機電力を減らす」(76%)
「ゴミの排出量を減らす努力をしている」(64%)という回答割合が高く、「ハイブリッドカーなど低燃費の車を利用している」(10%)「植林活動などの活動に参加している」(8%)「太陽光発電や風力発電をしている」(3%)は低かった。

「省エネ型製品・機器や低燃費の自動車などの開発・販売」を「評価している(非常に/ある程度)」割合は9割であった。【財団法人経済広報センター、産経新聞】



2006年10月号
地球温暖化
英ヴァージンのリチャード・ブランソン 運輸部門の収益全てを温暖化対策へ
ブァージン航空やヴァージン鉄道、ヴァージンレコードなどの英ヴァージン・グループのリチャード・ブランソン会長は、地球温暖化を防止する事業に今後10年間で約30億ドル(約3500億円)を投じる、と発表した。

グループの航空、鉄道部門からの収益すべてをつぎ込み、石油や石炭に代わる再生可能なエネルギーの開発やグループ内の企業の省エネルギー推進を目指す。クリントン米前大統領が音頭を取る「クリントン・グローバル・イニシアチブ」の年次会合で発表した。

「我々の世代が地球の環境に致命的な被害を与える世代になってはいけない」と会見で語った。 【CNN/AP】


オゾン層破壊
06年の南極オゾンホール、過去最大級に 昭和基地上空のオゾン全量は過去最小値を記録
気象庁は2006年10月5日、06年の南極のオゾンホールが過去最大級の大きさに発達したと発表した。
 06年の南極オゾンホールは、9月24日に面積2,930万平方キロメートル、オゾン欠損量(注1)は1億500万トンと、ともに過去2番目の大きさを記録。また、昭和基地上空のオゾン全量(ある地点の上空のオゾン総量)は、10月3日に過去最小の117ミリアトムセンチメートルを記録した。
 気象庁は今年のオゾンホールが大規模に発達した原因を、成層圏のオゾン層破壊物質の総量が依然多い状況のもと、オゾン破壊を促進するマイナス78℃以下の領域の面積が、南極域成層圏では過去10年間の最大規模となり、オゾンが破壊されやすい気象状況であったためと分析している。

(注1)観測されたオゾン全量(ある地点の上空のオゾン総量)をオゾン全量の全球平均値である300ミリアトムセンチメートルに回復させるために必要なオゾンの質量(万トン単位)。オゾンホール内で破壊されたオゾンの総量の目安となる。【気象庁】
プレスリリース
■ http://www.jma.go.jp/jma/press/0610/05a/ozonehole0610.htm


アスベスト
アスベスト発生施設、400工場・事業場の名称など改めて公表
環境省は平成18年9月8日、大気汚染防止法で「特定粉じん(アスベスト)発生施設」として、18年8月31日時点で都道府県などに届け出されている工場・事業場の名称を改めて発表した。
 大気汚染防止法では人の健康に被害を生じるおそれのある粉じんを一般粉じんとは別の「特定粉じん」として扱っており、「特定粉じん」には現在、アスベストが指定されている。
 今回の発表は17年11月7日に発表された内容の修正版。施設情報として公表されている内容は、(1)工場・事業場の名称、所在地、(2)製造している(製造していた)アスベスト関連製品の種類、(3)工場・事業場の使用開始・使用廃止時期、(4)特定粉じん発生施設数、(5)現在のアスベスト関連製品の製造状況--など。
 17年11月の発表では「特定粉じん発生施設」の総届出施設を398工場・事業場、稼働中の工場・事業場数を39としていたが、今回の発表では、その後の状況変化や新たに判明した工場・事業場について情報を訂正・追加。総届出施設は400工場・事業場、稼働中の工場・事業場数は13だとしている。
 環境省では労働安全衛生法施行令の改正により、代替が困難な一部製品を除きアスベストの使用が全廃されたことから、製造・加工中の工場・事業場は今後さらに減少していくと推定している。【環境省】
プレスリリース |
■ http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7482


有害物質
タイ産シカクマメから残留基準値を超える有機リン系農薬・EPN検出
 検疫所での検査の結果、タイ産シカクマメから有機リン系農薬のEPNが2回にわたって残留基準値を超えて検出されたため、厚生労働省は平成18年9月5日付けで、タイ産シカクマメ及びその加工品について、食品衛生法第26条第3項に基づく検査命令の実施を決定した。
 シカクマメに対するEPNの残留基準値は0.01ppmだが、今回みつかった違反事例ではそれぞれ、0.52ppm、0.08pmのEPNが検出されていた。
 検査命令の対象になった場合、輸入者は費用を負担して、厚生労働省指定機関で検査を実施しなければならず、検査結果が判明し問題がないことが確認されるまで輸入手続きを進めることができない。【厚生労働省】 記事に含まれる環境用語

【プレスリリース】
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/09/h0905-2.html


新技術
薬剤使わず、余剰汚泥の発生を抑制する排水処理システム開発
 クラレは、各種工場の排水処理設備や下水処理場において発生する“余剰汚泥”を、薬剤等を全く用いることなく大幅に削減する画期的な排水処理システムを開発した。

 クラレが当社が開発した<ゼクルス>は、生物処理槽・汚泥減容槽・沈殿槽から構成され、生物処理槽には微生物固定化担体<クラゲール>を使用することで、生物処理槽は従来法の5分の1程度の小スペース化が図れる。また汚泥減容槽では、微生物の餌である有機物濃度を低く制御することで、微生物自身の自然分解力を促し汚泥増殖を抑制できることから、ほとんど余剰汚泥を引抜く必要がないという。

オゾンや特別な薬品を使用して汚泥の減量を図る必要がないことから、設備投資やランニングコストが軽減される。

 また、既存の排水処理施設にも後付けで設置できることから、利用性の高いシステムになっており、食品、化学、半導体、液晶、染色、地方公共団体など様々の分野で活用されている排水処理設備や下水処理場への採用を働きかける予定だ。【日刊工業新聞社】


新エネルギー
バイオマス関連事業、2012年度に2528億円に急成長
 京都議定書の目標達成に向け、再生可能資源として注目されるバイオマス関連事業が2012年度には05年度比3・5倍規模の2528億円に急成長するとの市場予測を富士経済がまとめた。調査はエタノール発酵やガス化など10の利用技術と9種類の製品分野を対象に行った。

 最も成長が見込まれるのは輸送分野で利用されるバイオマス燃料。サトウキビや廃木材からつくられるバイオエタノールは利用技術で250億円、製品分野では75億円が見込まれる。バイオエタノールと廃食油などからつくるバイオディーゼル技術も72億円、製品分野でも54億円に拡大するとみている。【日刊工業新聞】



2006年9月号

地球温暖化

96%が冷房温度緩和「続けるべき」と回答 日本橋三越本店新館来店者アンケート

日本橋三越本店新館で、平成18年7月31日から8月3日まで実施された冷房設定温度を2度緩める実験について、環境省が来店者379人(男性93人、女性は286人)を対象にアンケート調査を行ったところ、「冷房温度を緩める取組みも今後も続けるべきだ」と回答した人が96%に達していたことが、同省の平成18年8月21日付け発表で判明した。
 調査を行ったのは、7月31日、8月2、3日の午前11時から午後4時まで。当日の冷房温度を緩和していたのは三越本店新館の2階、4階、6階。設定温度は27~28度だった。
 発表内容によると、この温度を「適温である」と回答した人は57%、「やや暑いが特段支障なかった」と回答した人が18.7%で、「冷房温度を緩めたフロアに行かなかった人(21.1%)」や「無回答(0.8%)」を抜かすと、98%の人が冷房温度の緩和に支障を感じなかったことになるという。【環境省】


民間環境団体、オール電化住宅は、温暖化ガス(二酸化炭素)増加の試算結果

環境NGO・NPOの「気候ネットワーク」は、急速に普及し始めている「オール電化住宅」の需要が高まると、消費電力が増え、地球温暖化の原因となる二酸化炭素排出量が増加しているとの報告をまとめた。

同団体は、電気事業連合会が公表している電力統計情報を基に1世帯当たりの年間消費電力量をオール電化住宅で1万8997キロワット時、一般住宅3621キロワット時と算出し、発電で排出される二酸化炭素量を独自に試算した。結果、東京、神奈川など1都8県をカバーする東京電力の管内で、2005年度のオール電化住宅の1世帯当たりの年間二酸化炭素排出量は、一般住宅よりも69%多い7067キログラムだった。北海道、東北など8電力管内でもオール電化住宅は一般住宅より50%以上多い二酸化炭素を排出。関西電力管内では29%増だった。
【プレスリリース】
http://www.kikonet.org/



リサイクル

ユニクロの「全商品リサイクル活動」がスタート

この秋、ユニクロは、全ユニクロ商品を対象としたリサイクルの取り組みをスタートする。第一回目となる回収期間は、9月1日から30日までの1ヶ月間。全国720店舗のユニクロ店頭において、商品の回収。回収した商品は、救援衣料としてリユースする他、断熱材や燃料としてリサイクルする。
【プレスリリース】
http://www.uniqlo.co.jp/news/release/n20060825124915.html



有害物質

中国産にんにくの茎とうなぎから残留基準値を超える農薬・殺虫剤検出

厚生労働省は平成18年8月22日付けで中国産にんにくの茎およびその加工品、広東省・上海市の養殖場で養殖された鰻について、食品衛生法第26条第3項に基づく検査命令の実施を決定した。
 この検査命令の実施は、検疫所でのモニタリング検査の結果、中国産にんにくの茎から農薬のピリメタニルが、中国産うなぎから有機塩素系殺虫剤エンドスルファンがそれぞれ2回以上にわたって残留基準値を超えて検出されたため。
 にんにくの茎のピリメタニルの残留基準値は0.01ppmだが、今回の違反事例では0.02ppmと0.04ppmのピリメタニルが検出され、また、うなぎについては残留基準値が0.004ppmのところ、0.008ppm~0.089ppmのエンドスルファンが検出されていた。
 検査命令の対象になった場合、輸入者は費用を負担して、厚生労働省指定機関で検査を実施しなければならず、検査結果が判明し問題がないことが確認されるまで輸入手続きを進めることができない。【厚生労働省】

【プレスリリース】
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/08/h0822-1.html


ビスフェノールA、マウスの大脳皮質形成にも影響
 
8月3日付けの産経新聞によると京都府立医大の伏木信次教授(神経病理学)の研究グループが、プラスチックの原料で環境ホルモンと指摘されている「ビスフェノールA(BPA)」がマウスの脳の形成に影響を与えることを、突き止め、16日発表したと伝えた。
 環境ホルモンは、動物実験で性差が消失するなどの生殖器への影響が明らかになっているが、脳の形成に影響していることが分かったのは初めて。伏木教授は「人間のADHD(発達障害)も、環境ホルモンと関係している可能性がある」と話し、生まれたマウスの行動について今後、研究を進める。
 伏木教授らは、妊娠したマウスにごく微量のBPAを投与し、胎児への影響を調べた。その結果、胎児の脳の中枢で作られた神経細胞が大脳皮質に伸びていく速度が、通常より速いことを発見した。
 伏木教授は「神経細胞はある時期に特定の役割が決まるもので、伸びるのが速いと、神経ネットワークの形成過程が乱れる可能性がある」と指摘。飲料缶の内装に含まれているケースもあり「微量でも、BPAの摂取には注意が必要」と話している。
 BPAは、CDや家電製品などに用いられるプラスチック「ポリカーボネート」の原料の一つ【産経新聞】


教育関連施設のアスベスト使用実態調査が完了 968機関で飛散のおそれ

文部科学省は、平成18年3月時点で吹き付けアスベスト(石綿)使用実態調査が未完了だった教育関連施設の調査が18年6月末までに完了したことから、これらの施設に関する報告をまとめ、18年8月23日付けで公表した。
 この実態調査は、文科省が17年7月に国公私立学校、公立の社会教育施設、社会体育施設、文化施設、所管の独立行政法人、認可法人、特殊法人などに対し、8年度以前に竣工した建築物に使用されている、吹き付けアスベスト、吹き付けロックウール、吹き付けひる石などを調査し報告するよう求めていたもの。
 18年3月時点で調査が未完了だった機関は全調査機関数15万1,925のうち299機関。
 吹き付けアスベストなどを使用した部屋があると回答したのはこの中の89機関で、うち対策実施済みの部屋がある機関は39機関。未対策だが飛散のおそれがない部屋があるとしたのは55機関。未対策で飛散のおそれがある部屋があるとした機関は10機関だった。
 18年3月時点で調査済みだった施設についての発表内容とあわせると、吹き付けアスベストなどを使用した部屋があると回答したのは累計8,603機関、うち未対策で飛散のおそれがある部屋がある機関は968機関となった。【文部科学省】

プレスリリース
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/08/06082110.htm




2006年8月号
新エネルギー

2005年度太陽電池生産世界シェア
 
PV News(PV ENERGY SYSTEMS, INC.発行)3月号では、2005年度における世界の太陽電池生産状況が報告された。総生産量は前年比44%増の1,720メガワットにのぼり、その内日本企業が833メガワットを生産する。生産量トップは6年連続でシャープ。2005年度のシェアは428メガワットで、2位以下の他社を大きく引き離している。これは世界生産のほぼ4分の1にあたる。
 同社の生産体制は、2005年11月に太陽電池セルの生産能力を年間500メガワットに拡大。ヨーロッパの需要拡大に対応し、イギリスの生産拠点の強化も行った。2006年の販売計画は2,000億円を目指している。


【シャープ株式会社】
関連記事はhttp://www.mos.co.jp/news/2006070101.html





気候変動

「気候変動監視レポート2005」の公表について

 気象庁は、2005年の気候変動の観測・監視、解析の結果を発表した。 今回のレポートでは、夏の西日本の渇水状態や20年ぶりとなる寒波や大雪に見舞われたことなど、2005年に発生した日本の異常気象の状況や要因について、さらに、電力中央研究所と共同で行ったアジア初の長期再解析(JRA-25)もトピックで紹介している。
また、世界の気候の状況として、2005年の世界全体の年平均気温が、統計開始以降の役120年間で2番目の高温となったことなどもまとめている。


概要
 気象庁では、過去一年の地球温暖化、オゾン層などの気候変動の観測・監視、解析の成果を「気候変動監視レポート」として毎年発表しています。  このたび、2005年の状況を「気候変動監視レポート2005」としてまとめましたので、気象庁ホームページで公表します。

本文

 今回のレポートでは、夏に西日本を中心に少雨となり渇水状態が続いたこと、12月には全国的に20年ぶりとなる寒波や大雪に見舞われたことなど、 2005年に発生した日本の異常気象の状況やその要因について、さらにアジアでは初となる長期再解析(JRA-25)について、トピックスとして取り上げました。  また、世界の気候の状況として、2005年の世界全体の年平均気温が、統計開始以降の約120年間で2番目の高温となり、世界的な傾向として高温となる年が近年多くなっていることなどもまとめています。


気候変動監視レポート2005 構成

トピックス1 2005年の少雨と渇水
トピックス2 平成18年豪雪
トピックス3 長期再解析(JRA-25)
第1章 世界の気候変動
第2章 日本の気候変動
第3章 温室効果ガスおよびオゾン層破壊物質などの状況
第4章 オゾン層および紫外線の状況

【気象庁報道発表資料】
http://www.jma.go.jp/jma/press/0605/19a/kikou2005.html


成層圏化学気候モデルを用いたオゾンホールの回復予測について

 気象庁は、2005年の気候変動の観測・監視、解析の結果を発表した。 今回のレポートでは、夏の西日本の渇水状態や20年ぶりとなる寒波や大雪に見舞われたことなど、2005年に発生した日本の異常気象の状況や要因について、さらに、電力中央研究所と共同で行ったアジア初の長期再解析(JRA-25)もトピックで紹介している。
また、世界の気候の状況として、2005年の世界全体の年平均気温が、統計開始以降の役120年間で2番目の高温となったことなどもまとめている。


要旨
 国立環境研究所は東京大学気候システム研究センターと共同で成層圏化学気候モデル(CCSR/NIES CCM)と呼ばれる数値モデルを開発してきた。今回、フロンやハロンなどオゾン層破壊関連物質の将来の放出シナリオや二酸化炭素をはじめとする温室効果気体の今後予想される濃度変動を考慮に入れて、将来のオゾン層の変化についての数値実験を行い、今後オゾンホールは更に拡大するのか、オゾンホールはいつ頃回復すると期待されるか、について結果が得られたので、ここに公表する。
成層圏におけるオゾンの量や分布は、オゾンの生成や分解に関わる化学過程や大気の輸送に関わる物理過程、さらに太陽光の吸収や赤外放射といった放射過程の間での複雑なフィードバックの結果生み出されている。 したがって、オゾン層の長期の変化を予測するためには、存在するフィードバックの影響を考慮する必要がある。化学気候モデルとは、フィードバックの存在を取り込んだ数値モデルである。
 今回の数値実験に用いた化学気候モデルでは、フロンなどを起源とする塩素によるオゾン分解だけでなく、これまでのモデルには充分に考慮されていなかったハロンなどを起源とする臭素によるオゾン分解も考慮されている。 数値モデル実験の結果によれば、現在のオゾンホールの規模はほぼ最大の規模にあり、今後しばらくは大規模なオゾンホールの生成が続くものと予想される。しかしながら、2020年ごろにはオゾンホールの回復傾向が認められ、今世紀半ば頃にはオゾンホールは解消されることが期待される。
 なお本研究は、環境省の競争的研究資金である地球環境研究総合推進費によって実施された。またその成果は、日本気象学会(5/21~5/24つくば)で発表される。

【環境省 環境省地球環境研究総合推進費 報道発表】
http://www.env.go.jp/earth/suishinhi/jpn/latest_newsrelease/h18/press_20060519.html



地球環境研究総合推進費:

  地球環境研究総合推進費は、地球環境問題が人類の生存基盤に深刻かつ重大な影響を及ぼすことに鑑み、様々な分野における研究者の総力を結集して学際的、国際的な観点から総合的に調査研究を推進し、もって地球環境の保全に資することを目的とした研究資金です。

関連情報サイト
 地球環境研究総合推進費http://www.env.go.jp/earth/suishinhi/index.htm





大気汚染

中国の二酸化硫黄排出が急増し、全世界の4分の1へ


 中国の国家環境保護総局は3日、中国が昨年排出した二酸化硫黄(SO2)は2549.3万トンに達したと発表した。これは世界の排出量の4分の1に及び、ワースト・ワンである。
 SO2、1トン当たりの経済損失は2万元とされ、昨年は5098億元に当たる損失をもたらしていた。また、SO2排出の増加に伴い酸性雨被害も深刻化し、昨年は観測対象696都市中、51.3%%で酸性雨が観測された。酸性雨面積は中国全土の3分の1に達するとみられる。 SO2急増の背景は、火力発電所の石炭消費にある。電力不足による施設増設が行われたが、脱硫装置設置など環境対策を後回しにしているためである。
 また、中国で発生したSO2問題は同国内に止まらず、煤煙を含む大気は、日本を初め遠くアメリカ西海岸にも達している。米国は「ロサンゼルス上空を漂う大気汚染物質の25%が中国から飛んできている」という推計を示した。
 2年後に北京五輪を控えた中国側は世界的なイメージダウンをおそれ、2010年までにSO2排出量を昨年比10%減の2295万トン以下に抑制すると「公約」した。今後の実行結果が注目される。





化学物質

北極の野生動物に忍び寄る有害化学物質

 WWFは6月15日、北極の野生動物の健康影響について調査報告をまとめた。
 現代は多数の化学物資が存在し、便利な生活を支える一方、人々への健康被害も問題になっている。北極地方には人は住んでいないが、そこの”現地住民”、ホッキョクグマ、シロイルカ、ハイイロアザラシ、シロカモメたちにも、彼らの”健康被害と有害化学物質との関連を疑う”観察および研究報告がなされている。野生動物たちには、骨の異常や免疫系の障害、生殖・発育への影響がみられる。また、彼らの体からは、PCBやDDT農薬、臭素系難燃剤などが検出されているのだ。
 PCBやDDTなど12種類の残留性有機汚染物質(POPs)は、ストックホルム条約に登録され、地球規模で、既に製造および使用が禁止されている。臭素系難燃剤や有機フッ素化合物などは、規制されることなく、最近盛んに使用されている化学物質であり、これら新しい化学物質が北極圏を汚染していることが指摘できる。そして、これらの化学物質は先進工業国で日常的に使用されている家庭用品の中に含まれている。
 WWFはこの状況の対策として、予防原則の考えを取り入れた、市民参加による、新しい化学物質管理政策に転換していくべきだと述べている。

【WWFジャパン】
関連記事はhttp://www.wwf.or.jp/activity/toxic/news/2006/20060727.htm

報告書:
Killing Them Softly….; Health effects in arctic wildlife linked to chemical exposures
http://www.wwf.or.jp/activity/toxic/lib/health_effects_in_arctic_report.pdf


同報告書の要約版:
日本語版 http://www.wwf.or.jp/activity/toxic/lib/Killing_them_softly_sum_jp.pdf
英語版 http://www.wwf.or.jp/activity/toxic/lib/Killing_them_softly_sum_jp.pdf





2006年7月号
自然環境

オゾン層及び紫外線の長期変化傾向について

概要
 オゾン全量は世界的に1980年代を中心に長期的に減少が進みましたが、1990年代半ば以降は減少傾向がみられなくなっています。 一方、国内で観測した紫外線量は1990年以降、長期的に増加傾向にあります。その原因として雲量や大気中のエーロゾル量の減少があげられます。

本文
・オゾン層の状況
 世界の平均のオゾン全量は、1980年代を中心に長期的に減少が進みました。しかし1990年代半ば以降はそれまでの減少傾向がみられなくなっており、北半球では緩やかな増加傾向を示す地域も観測されています。 日本の札幌・つくばでも、オゾン全量は1980年代を中心に減少が進みましたが、1990年代半ば以降はほとんど変化していないか、緩やかな増加傾向がみられます。那覇では、観測開始以来緩やかに増加しています。

・国内の紫外線の状況
 国内の紫外線量には、紫外線観測を開始した1990年以降、長期的な増加傾向がみられます。 紫外線量の増加傾向の原因として、雲量の減少やエーロゾル量の減少などがあげられます。


 気象庁では、世界および日本のオゾン層等の2005年の状況や長期変化傾向に関する詳細な解析成果を「オゾン層観測報告:2005」として取りまとめ、以下のホームページに掲載しています。
http://www.data.kishou.go.jp/obs-env/hp/9-0kankou.html

【気象庁報道発表資料】
http://www.jma.go.jp/jma/press/0604/28a/ozon2005anu.html



※EcoJob註)
上記記事中のURLは2006.7.27現在 http://www.data.kishou.go.jp/obs-env/ozonehp/9-0kankou.html に移動しています





リサイクル・廃棄物処理

モスバーガーがお持ち帰り用ポリ袋を廃止し、脱・石油製品へ

 モスバーガーでは、環境への取り組みの一貫として、店舗で使用する容器・包装等の素材を石油製品から非石油製品へ、順次切り替えを行なっている。
 その第一弾として、お持ち帰り用ポリ袋を全店で廃止し、新しい紙製の「紙バッグ」を使用する方針。6月30日(金)までの期間、各店で順次切り替え準備を行い、7月1日(土)からは全店でお持ち帰り用ポリ袋を廃止した。
 新しい紙バッグは持ち手部分が外側についた形状で、袋の口が折りたためるようになっている。素材は食品衛生法で定められたバージンパルプ100%であるが、無漂白の未さらし紙を使うことで、漂白に必要なエネルギーや排水を抑制する工夫をしている。また、印刷には大豆インキを使用する。

【株式会社モスフードサービス】

関連記事はhttp://www.mos.co.jp/news/2006070101.html





新エネルギー

第13回バイオマスタウン構想を公表

農林水産省は平成16年8月27日より募集を行っている「バイオマスタウン構想」について、提出があった6件(群馬県川場村、山梨県山梨市、滋賀県米原市、兵庫県洲本市、岡山県新見市、高知県春野町)の構想書をバイオマス情報ヘッドクォーター(http://www.biomass-hq.jp/)に公表した。

バイオマスタウン構想:
 地域のバイオマスの総合的かつ効率的な利活用を図るため、市町村等が作成する構想のこと。関係府省ではこれらの取組についての情報共有がなされ、主体的な取組が進展しやすい環境創りが図られるほか、インターネットを介して、全国にその取組を紹介する。

関連情報サイト
 農林水産省バイオマス・ニッポン http://www.maff.go.jp/biomass/index.htm
 バイオマス情報ヘッドクォーター http://www.biomass-hq.jp/

【農林水産省】
関連記事はhttp://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20060531press_1.html


中部国際空港で燃料電池バスによる本格的な営業運転を開始

 経済産業省は、「JHFCセントレア水素ステーション」を開所した。これは中部国際空港周辺の営業路線で利用される燃料電池ハイブリッドバス(FCHV-BUS)への水素充填を行う。使用されるバスは愛・地球博で会場間輸送に用いられたもので、知多半田~中部国際空港間を1日1往復するとともに、空港島内の循環バスなどにも利用される。

JHFC:
水素・燃料電池実証プロジェクト(Japan Hydrogen & Fuel Cell Demonstration Project)

バスを運行する知多乗合株式会社HP
http://www.chitabus.co.jp/top-00.htm

【経済産業省】
関連記事は http://www.meti.go.jp/press/20060718002/20060718002.html
http://www.meti.go.jp/press/20060718002/press-release.pdf





化学物質

【アメリカ発】殺虫剤とパーキンソン病との関連性

 農業経営者や漁師など、長期間にわたり低濃度の殺虫剤に接触する人々は、そうでない人々よりパーキンソン病の罹患率(りかんりつ:特定の疾病に対し、かかる危険にさらされている人口比率)が70%高まることをアメリカの研究者らが明らかにし、「Annals of Neurology」誌で発表した。これは、パーキンソン病と殺虫剤との関連について研究を行っていた、ハーバード大学公衆衛生学部の研究チームの結果内容を裏付ける結果ともなった。
 パーキンソン病は世界中で約630万人が苦しむ治療法の無い病。今回の調査では、アメリカのガン学会が2001年に行った調査で得られた14万3325人のデータを研究対象としたとのこと。その結果、殺虫剤に接触していた約8000人は、殺虫剤に接触していない人よりパーキンソン病の罹患率が70%ほど高いことが突き止められたという。研究者によると今後の課題は病気の元凶となる殺虫剤中の化学物質を明確に特定することだという。現時点では、有機リンに属す化学物質のパーキンソン病との関連性が疑われている。

【PlanetArc】
関連記事はhttp://www.planetark.com/avantgo/dailynewsstory.cfm?newsid=37012




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